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渡辺ようこ教授のエソテリック・ワード

渡辺ようこ教授のエソテリック・ワード「形而上学」

 形而上学とは「感覚ないし経験を超え出た世界を真実在とし、その世界の普遍的な原理について理性的な思惟によって認識しようとする学問ないし哲学の一分野」とされます。わかりやすくいうと、目に見えている現象の向こうにある真の本質・存在を突き止めること、超自然的なものの研究という感じでしょうか。

 形而上学は、アリストテレスの著作「形而上学」から始まるとされます。

 アリストテレスは自然学(自然科学)を「第二哲学」としたのに対し、この形而上学を「第一哲学」と位置付けました。自然学では目に見えている個々の存在について研究するのに対し、形而上学では個々の存在を超えた抽象的な「存在」について研究します。「存在」ということが理解できて初めて個々の物の「存在」について理解することができる、つまり形而上学こそがあらゆる存在を含めた世界の原理を明らかにするものであり、より真理を探求するものであると考えました。

 また、形而上学は英語でmetaphysicsといいますが、これはギリシャ語で自然学「physika」に対し形而上学を「ta meta ta physika」と名付けたことに由来します。metaは「〜を超える、上の」という意味であり、自然学を超えた学問、自然学の上位にくる学問が形而上学であると理解することができます。

 このように、そもそも形而上学は自然学よりも真理を探求する重要な学問とされていました。そして伝統的に形而上学を学ぶミステリースクールは、目に見えない世界を探求する重要性を伝え、その権威を取り戻していくための大きな役割を担っているといえるでしょう。